モリさんのボドゲ戦記

勝つためのボドゲブログ

しゃなたそ2月卓を振り返る③1902春

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なかなか平日に振り返るのが厳しいため、この週末で前半戦は振り返ってしまいたい。

(先にいうと、この卓は1907年で和平)

 

1901年の建造は上掲の通り。フランスがマルセイユ海軍とパリ陸軍を選んだことから、英のブレスト獲得が早そうなこと、墺はあえて空いているトリエステでの建造を行わなかったため、墺伊が盤石になりつつあること、そして何よりうちがセヴァ海軍を増設し、トルコ絶対殺すマンになりつつあることなどがわかると思う。

 

1、墺露同盟の危機(雨降って地固まる)

正直、この年の墺からの提案はかなり耳を疑うようなものであった。曰く、せっかく建造した我が南洋艦隊をすりつぶしつつ、今季トルコ領を墺が取るというものであった。

(具体的には、トルコにcon -> bla aeg -> conとさせて、墺がaegを取る、その間に、ルーマニア海軍を二軍で解体に追い込み、墺土同盟成立と見せかけて、来季にトルコ急襲する)

前年振り返りの際に書き漏らしてしまったが、実はロシアの増設を巡って、墺露間ではかなりやりとりがあった。まず、墺露同盟を維持するに当たっては、双方がいかに海軍を作るかが一つの重要なポイントになる。

※二国間の同盟の組みやすさの基本的な考え方は以下の記事が詳しい。

diplomacy.g.hatena.ne.jp

(上掲の方のブログは非常に良い考察が多いので、他の記事も読んでは損はないと思う。)

基本的に、墺露共に陸軍国であるため、長期同盟を維持するためには、積極的に海軍を沸かす必要がある。

そのため、墺からは昨年に、stpとsevの両方での海軍建造の依頼があった。

しかし、まだこの時点では墺の対露反転も十分考えられる段階であったため、露が逡巡をみせ、結果として海軍1陸軍1の増設となった。

そのロシアの海軍建造への不安を受けて、墺からは海軍を陸軍に切り替える提案があった・・・のだが、当然既存兵力を減らす行軍には我が国は強烈な懸念を示し、この時の墺露間のやりとりは凄まじい量となった。(字数にておよそ2000文字程度)

結局、この量のやりとりができるということを持ってして墺露同盟は却って硬くなったのだが、ここは交渉決裂してもおかしくなかった気がする。)

 

結果から見れば、このトルコに対する偽計は失敗に終わったのだが、これはトルコの心理状況を墺露が掴み損ねたことに起因する。確かに、「形の上では露土は非常に組みにくい形になっており、また前回のやりとりではロシアが勝手に墺のブルガリア攻撃に支援を入れた形になっている。今後トルコが捲土重来を期するためには、トルコは墺と組む必要がある」というのが客観的な話に基づいたトルコの考えになるのだが、それよりもトルコは墺露への不信感の方を優先した行軍をとり、結果として自国防衛に成功した。墺はこのトルコの自己防衛に激怒していたが、リアルでのディプロマシー経験を元にすると、この生き残り重視のプレイングはかなり見受けられるものであり、そしてそれは本来このゲームが長期戦であり、永続的な同盟はおよそ存在しないことを考えると、スタート時の国力維持は悪くない選択肢だとも思うのだが、とにかく墺はトルコ憎しの感情を募らせた。

 

2、西欧の情勢はいかになるか

なぜかこの段階で、ドイツの英仏同盟があるのではとの言説が流れ、しかもそれを中央三國が信じるという奇怪な現象が発生した。個人的には、lvp建造の時点で少なくともイギリスがフランスを〆る意図はかなりあったのかと思っていたのだが。フランス視点でもブレストが一番守りにくく、パリが落とされると一番まずいというのも理解できる。

 

3、ロシアの北欧経営

墺露同盟のもう一つの帰結として導かれるのが、ロシアが北欧経営に乗り出すということである。イギリスとの外交では、stpの陸軍は南に回すと言い、イギリスからもその要請があったが、おそらくイギリスはnorが落ちることは覚悟していたと思われる。実際次の秋でもそこまで怒られなかった笑

 

4、相変わらず低調な伊露外交

 「地政学上最高の同盟」などと言われるイタリア・ロシア間の同盟だが、相変わらず対墺を押し付けあっている。ロシアからはイオニアへの進軍を進め、イタリアからはとりあえずなんでもいいから墺の増設を防げ(なんじゃそりゃ)との話がきている。

 ただ、この外交は双方共に失敗していたのだと振り返る。ここはお互いに「実は墺とはズブズブの関係で、今は墺とことを構えずに国力強化を図りたい」という気持ちを素直に伝え合い、その上で、「今は仕方ないけど、いつか一緒に対墺しようね!」という意思確認をした方がよっぽど生産的なやりとりになっていたかもしれない。