モリさんのボドゲ戦記

勝つためのボドゲブログ

しゃなたそ2月卓を振り返る⑥1903秋

1903春行軍

f:id:morisanhf:20180421130349p:plain

 

1、怒髪天を貫く

 ロシアは激怒した。必ずあの邪智欺瞞に溢れるドイツ皇帝を打ち倒さねばならぬと固く決意した。先季あれだけ下手に出て、怒りを噛み殺して露独の協力を約束したのに、黒海への進出をしないとは!(ロシアは仁義に熱い国なので、約束通り支援を入れている。)

 ドイツに決定打を与えるために、ロシアは鬼神の外交を決行した。具体的には、イギリスに対して、デンマークとオランダへの同時攻撃を提案。ドイツにはこれを行軍的に食い止める術はなく、決行されればドイツ凋落は必至となる。

 ロシアは当初このように盤面を読んだため、ドイツに対しても怒り気味のチャットを送付。ドイツからも対仏で利益を得るまではイギリスを裏切れないとの反応。また、ドイツはイギリスとロシアを天秤にかけており、イギリスからは対仏の利益が得られるが、ロシアとは利益が見出せないとの返答。ますますロシアは対独に傾くことになる。

 

2、寝ると人間は冷静になる

 上記は確か行軍が明らかになったその日にイギリスに提案していたのだが、一晩経つと、このドイツ凋落は色々まずいことが判明してしまった。問題点は主に下記の3つ。

⑴イギリスの拡大が北欧権益を脅かす

 正直、ドイツとロシア、どちらがデンマークを取ろうと、あまりスカンジナビアの制圧力は変わらないかと思う。

 一方で、イギリスが今後も海軍を量産しまくると、ロシアとしては力比べに勝てず、イギリスが北欧を制圧する展開が見えてくる。

⑵ドイツの脱落は対墺包囲網の破れを意味する

 ガリシア危機一髪を演出するなど、茶番を繰り広げている墺露間だが、いずれはラスボスとして倒さなければならない国である。

 となると問題になるのは、露対墺が起きた時に、墺攻めに加担してくれる国がいるかどうかである。この際に、ドイツが消滅している状況は、ロシアにとってよろしくない形となる。墺露国境付近に保有している陸軍の数は墺の方が多く、ただでさえ露が劣勢であるため、ここでドイツを潰しにかかるのはちとまずい。

⑶(一般論として)ドイツ攻撃は墺の機嫌を損ねる

 このタイミングで墺に攻撃されるとロシアが潰れるのは前述の通り。

 

 以上の観点から、ロシアは本当は対英したいが、現状の提案のままではドイツが潰れるという状況に、逆にめっちゃヒヤヒヤすることになる。

 しかも、行軍が明らかになったと後の外交以来、ドイツからは返答が帰ってこず、ロシアはますますヒヤヒヤすることになる。

 

3、墺の差し金

 ちなみに私はロシア経験がなく、墺がロシア経験が豊富な方だったので、露は墺を行軍お悩み相談所として活用していた。そのため、前述の露英の本気の対独もドイツに情報は流れていた。(これはログで確認済み)

 これを受けてか、ドイツからは更新2時間前のギリギリのタイミングでロシアとの連携の申し出があった。

 ロシアはそれまでの行軍(フランスのブルゴーニュ取り返し、イギリスのオランダ攻め、ロシアのデンマーク攻撃)を横流し、ドイツが実は外交的危機にあったことを植え付け、うちとの協力を取り付けるモラハラ彼氏系外交を実施。ドイツもこれを受け入れことになる。

 すっかり従順になったドイツはロシアへのデンマーク攻撃も理解を示したが、ロシアは北海進軍をドイツにさせることを提案し、無事妥結。この提案のポイントは二つ。

①ドイツ視点から、自分で自分の身を守ることができる行軍を提案することで、両国の仲を進展させること。

 自国の勢いだけを考えれば、ロシアがデンマークを取る方がいいのは確かであるのだが、まずはこの始まった両国の間の仲を安定させることが遙かに肝要である。そのため、ここはドイツが安心できる形を作ることを重視した。

②のポイントの方が、より重要なポイントなのだが、ここは敢えて先の投稿に回したいと思う。