モリさんのボドゲ戦記

勝つためのボドゲブログ

長期卓についての考察 10/13@立川ディプロマシー

オフラインで長期卓やろうぜ!

という企画に参加してきました。

 

担当国はイギリス(初挑戦)

 

結論から言うと、自国は最後まで泣かず飛ばずだったのでどちらかというと終盤の状況について振り返りをしたいと思います。

(東京ではよく5年後の最大拠点あるいは9拠点到達で対面では会が主催されることが多いので、それを取っ払おうという趣旨で開催された会でした。)

 

1、まずはざっと終盤までの流れを振り返る

 

 1901ではイタリアがピエモンテ進行したり(これはフランスがフリーになりそうなので我が英国が大分プッシュしたのですが)、フランスがイングリッシュチャネル侵攻を決める等が起きる。

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1902ではドイツフランスともに海軍を増設。東欧では墺が露に対してウクライナ侵入を決める。

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1903ではドイツが早々に3個海軍を増設、対してイギリスはデンマークを確保しつつまさかの英露連携を実施。

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1904ではフランスがマルセイユとパリを失い、露はstpsevを失う展開に。

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1905は墺がドイツを誘い込んだ結果、ドイツが10拠点にまで到達、ロシア滅亡。

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この時点で

英7 独10 仏1 伊3 墺7 土6

となっておりました。よくある対面ルールだとこの時点で終了ですが、ここに向けてラッシュをかけたり、あるいは無理な食い止めを行わない分、はっきりと勢力に差がでた印象。

 

2、長期ならではの外交

この時点で、イギリスとドイツは激しく対立。(イギリスはさほどドイツに恨みはないものの、ドイツからは「盤面から青の駒を無くす」との宣言を受けている状況。)

墺土は一悶着あったようだが連携によりロシアを滅亡に追い込んだ状況。

イタリアは態度を明確に示さない状態を継続。

ここで外交的決断の余地があったのは墺土双方であったと思う。

墺も土も、このまま協力関係を維持してドイツ・イタリアというそれぞれの敵と戦い続けるか、ここでいったんお互いを攻めに行くかの難しい判断が求められていた。

結論としては土が墺を信頼する関係で本土軍をイタリア方面に送り込んだ瞬間に、墺が決定的に土を攻めて、崩壊にまで追い込む展開に。

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このあたりはその後の展開まで考えた上でどこで裏切るのか、という判断があって面白かった点だと思う。

 

3、あり得た最終盤の駆け引き

その後は墺が土を、英独は互いに国力を何故か減らし合う無言の殴り合いを続け、1907終了時では 墺12 独9 英6 土4 伊3の状況に。

この後、独墺関係がどうなるか、という状況で、独からは

「自分は墺に従属するので、墺はどうぞ一位を目指してください」との発言。

結果的にはドイツが墺を止めることを期待していた他国(英独土)が継続意思を失い、(所有国数では少なかったものの)協議により墺の勝利でひとまずは決着。

 

白旗をあげた陣営の主席たるイギリスがこうして筆を執って語るのもどうかと思うが、真に理想的なディプロマシープレイヤーなら、ドイツに対してこう持ちかけるのもありだったのかもしれない。

「ここで墺と手を組む振りをして墺に対して奇襲をかければ、まだドイツの制覇の道は閉ざされていませんよ」

 

あるいは、墺に対して

「もしお宅がドイツと組むのであれば、私は全海軍を地中海に送り込むべく行軍を行います」

とでも言うべきであったのだろうか。

 

しかし私がこの長期卓に参加していて結構前から違和感を感じていたのは、「2位保証とか、3位保証とかも交渉材料になるよね」という発言である。

 

ここはルールをどう決めるとかいう話にもなってくるので、なんとも言いがたいところではあるが、少なくとも私の中で制覇前提の卓を実施するのであれば、「制覇をされれば負けであり、自らの制覇を目指すのが第一の目標、それが不可なら引き分けによる敗北の回避を目指す」というのが望ましい勝利概念かな、と考えている。

 

そうなると正直2位でもいいという交渉は簡単には首を縦に振れないところではある。

 

先ほどの場面に戻ると、

ドイツが国力2位を狙ってしまう場合、状況はイギリスにとって好転しない・・・そういう諦観から白旗を揚げてしまったし、これは正当化こそされないものの、人が駒を動かす以上許して欲しいところである。

 

4、望ましい対面長期卓の運用とはなにか

とはいえ、実際に「制覇以外は負けです」「それ以外の国は粛々と引き分け状態に持ち込むのが仕事です」という条件にするとそれはそれで大分敷居が高くなってしまうのもまた事実である。

また、対面特有の事情として、相手国に対するヘイトがマックスになりがち、というのもあると思う。

国力で順位をつけるとして、それでもなおうまくいくようにルールというかお約束を作るとすると、

 

①国力によって順位をつける

②すべての国は国力の最大化を目的とした外交・行軍を行うべきである。しかし、交渉、見せかけ等の事情で国力を減らすような行軍を禁止するものではない。

③明確に各国は順位の約定を前提とした交渉・交渉拒否を行ってはならない。脳内では「正直国力○あたりに落ち着くだろう」とは思っていても、それをもってして鉄壁同盟以外の国との会話拒否等は行ってはいけない。

 

うぅ・・・

 

結構ここで筆を止めて考えてあぐねているのだが、

やはりどうしても私の中では国力によって順位をつける、というのを前提にすると終盤線がなり立たないというのが率直な意見である。

1位をとらないと負け、という状況以外では、1位がそれに反しない2位と他国をローラーしていく、という状況が「国力の最大化」につながる状況が多いと感じるからである。(基本的に拠点の守りを減らした方がディプロマシーは圧倒的に強くなるので)

 

正直もう少し長期卓をこなしてみないと頭の中でクリアな望ましいルール、参加姿勢は出てこないようだが。。。

 

いずれにせよ、今回の長期前提卓が非常にいい経験になったことには間違いがない。

 

同卓された皆様、本当にありがとうございました!!