モリさんのボドゲ戦記

勝つためのボドゲブログ

テラフォ プチ解説 妨害の打ち方、打たれ方

テラフォの難しい部分として、相手の資源を直接奪うカードがいくつかあるということが上げられます。

 

そのようなカードを打つ時は誰を叩くかの判断が求められます。

正直最近はこれだけ不確実性の高いゲームにおいて妨害先に正解もクソも無いのではないかという見解に傾きつつありますが、それでも使い方には気をつけた方が良いのは当たり前なので、その観点で以下整理します。 


<よく考えて打つ>
妨害対象の検討にあたっては
①妨害の効率性②今見えている得点③将来性
の3点での検討が必要となると思います。

 

①妨害の効率性
当たり前の話ではありますが、小型小惑星を打って、3植物を焼くときに、8植物持っている人間と1植物しか持っていない人間のどちらを焼きますか?と言われた場合は、通常は8植物を持っている人間を焼くことになると思います。これは植樹の閾値が8に設定されており、それを相手が達成させることを妨げることの効率が非常に優れており、1植物しか焼かないのは大した損害にならないからです。
一方で、1植物あるという事実が重要なこともあります。もしかしたら電磁カタパルトの肥やしにしたいかもしれませんし、産出を伸ばして次のラウンドの植樹をにらんでいる可能性もあります。BB環境では資源の1つとしてみなすことも考える必要も出てきました。
盗電等は奪うタイミングが重要になります。いかにも都市カードを打ちたそうなときや、ラウンド終了間際に3電力産出を奪う等の行動をする方が望ましいです。
現金奪う系も最初から相手の大きく動きを抑制するのか、カードの流れ的にラウンド終了間際のカルテルあたりを狙っているっぽいのでそれをつぶす動きをするのか等々、細かい使い方が考えられます。
どのタイミングで誰にぶつけるのが「刺さる」妨害になるのかは、よくよく考える必要があります。
逆に、あまり誰かを刺したくないけど資源が欲しいから使わざるを得ない妨害もあると思います。その場合はおとなしく早めに妨害をするのが得策なのかなと。
また、固定妨害(蟻、捕食獣)についてはしっかり妨害を打つタイミングを引っ張りましょう。あなたにとってはただの固定点数行動ですが、誰の何から食べるかは確実に他家同士の点差を産みます。
②今見えている得点
気合を入れれば今誰が何点持っているのかは概ね把握できます。そうでなくても称号を一人が2つ取っているというような局面とかはわかりやすく現状の得点の分布が読めると思います。基本的にこの瞬間点が高そうに見える人を叩くというのは選択肢に入ります。
③将来性
一方で、ハンド量とドロー体制、産出の伸び具合的にどう考えても後半伸びてくるであろう体制を組んでいるプレイヤーがいるかもしれません。目先の点数だけではなく、ハンド量と産出も見ながら対象を検討すべきです。

よりよい判断を下すためには、①②③を複合的にみつつ、さらに今後の自分の打ち筋とも相談になります。
例えば・・・
手元に電力供給組合が入った。現状勝っているのは盤面を固めている下家で、電力産出は1だけ出して止まっている。上家は電力産出3キープでトレード体制を組んできる。下家の都市カードも十分に警戒すべきだが、議会で張り合いつつロングゲームにすればギリギリまくれると思うので、ここは対面のカードプレイヤーを殴っておこう。

 

(仮に1位以外を殴っていたとしても、間違いではない)

何のためにテラフォをやっているかにも関わってきますが、1位を目指すことを考えた場合、全員に勝たなければなりません。(当たり前ですが)
もちろんトップになりそうな人を叩くのも重要ですが、2位3位が伸び切った場合に自分が勝てないことが想定されるし、トップに今やる行動が刺さらない場合なのであればインパクト重視で2位3位を叩くことは十分正当化されるのかなというのが最近の考えです。(昔はとにかくトップ目叩くのが正義と思っていましたが、そもそも不確実性が高いゲームでトップ目ってなんだよというおきもち)

 

(敬意を払って妨害を打つ)
①謝罪(又は雰囲気づくりのための煽り)
相手の資源を奪うのですから、形式的にでも謝った方がよいと思います。
煽った方が雰囲気がよくなりそうなら煽るのも検討してよいかと思いますが笑。
特に捕食中や蟻等の見えている妨害はえてして煽ることになってしまいます。これは仕方ないですね。

②相手の何をどう奪うのか、明確に伝える
相手の何を奪うのか、明確に伝えましょう。
イベントであればカードを見せて、固定行動であれば対象を明確に伝えて、
資源を奪いましょう。
相手の資源(カード上含む)は相手のものなので、勝手に触らない方がよいでしょう。
(例えば私は奪われる資源を直接相手に渡すのを好みません(ガキなので))

③相手の怨嗟は、受け止めよう
普通に奪われる側は不愉快なので不快感を表明してきますが、
それは妨害という行動の性質上仕方ないのである程度は聞き入れましょう。

④相手の抗議は、傾聴した上で、適宜流してよい。
場合によっては妨害先について疑義を呈される可能性もありますが、
あなたの判断(あるいは直感)は、
それはそれとして尊重されるべき思考です。
一応相手の主張に理がないか確認しつつ、気持ちが変わらないならもう一度すいませんとでも言っておきましょう。
正直不確実性が高すぎるゲームなので結局この後どう展開が変わるかについて議論するのは難しいところがあります。

 

<妨害を打たれるとき>

相手が妨害をあなたに打つのは、あなたの存在を自分の勝利にとっての脅威と考えているからです。
その点について理解した上で、できるだけ嫌な気持ちは自分の中で消化しましょう。
①そうはいっても一応確認
相手が他家の微生物を見逃していたりすることは実際にはよくあるので、
妨害を受ける側の権利として他家に対象となるものがあることは提案してもよいとは思います。
一回ヘイトをなすってみて、だめならあきらめましょう。
②厳しさはできるだけ表明
自分にとってインパクトのあった妨害であれば、それを率直に表明してよいでしょう。
インパクトがなかったとしても、インパクトがあったふりをするのもよいでしょう。
但し、「やる気がなくなった」等の発言はやめた方がよいでしょう。
勝負は最後まで分からないですし、単純に卓の士気が下がっちゃうんで。
とはいえ本当に怒髪天ものの妨害だったら無言真顔とかぐらいならやってもいいんじゃないかな?
この辺はメンツ次第ですね。実際に致命的になって勝てなくなる妨害も起こりえるゲームなんで。。。
③冷静に状況を確認
受けてしまったものは仕方ないので計画を見直しましょう。
大抵の場合、そのラウンド中の手順が変わることが多いです。
④殴り返すかどうか問題
絶許をしてよいかどうかもこのゲームでは微妙なところです。
自分を殴ったら倍返しする!というメタを張るのは強そうに見えますが、
結局必要な妨害が自分に降りかかってくるのは避けられないことなので。。。
多少誰を殴るかのポイントとして殴り返しを考慮するのにとどめるのがよいでしょう。
「正直青とも迷ったけどどっちでも良いから殴り返すことにした」と言えばなんとなく場の納得感も得られます。
⑤明確に勝っている場合
明確に自分がアホみたいに伸びている場合は捨て台詞を2,3吐く程度にしましょう。
他家も事務的に妨害打っていることがほとんどなので。

 

(まとめ)

色々論じましたが、
妨害周りで一番大事なのは子供の喧嘩状態になってルーズルーズにならないようにすることですかね~。
そもそもドラフトの間接妨害とかも含めると無限にインタラがあるゲームで
「○○が先に」というのはもはや成り立たないというか。。。
なんならずっと殴り合っているゲームでしょ?というのが私見です。