モリさんのボドゲ戦記

勝つためのボドゲブログ

コロニー建設の判断(総論)

なんと光栄なことにツイッターの方から記事のネタをいただいたので、せっかくなので記事にして考え方の整理をしようと思います。

 

私の周りではターモイル抜きでの環境を昔回し続けてた名残なのか月が出ていた場合必ずと言っていいほど、皆月へのコロニー建設を初手に行うことが多いです。 実際17金で4生産upは効率が良いのかなと思っております。 しかしモリさんのツイートを見ていると月へのコロニー設置を誰も行わず終わる回もあるみたいなのですが実際モリさんとしては月、トリトン、ケレス等へのコロニー設置についての考えを教えて頂きたいです。

 

コロニー建設(特に個人ボード上部に関わる物)がどれだけ有益なのかについては、結論から言えば「環境による」ということになります。コロニー建設とはどういった行為なのか、具体的にどういった要因がコロニー建設のプラス要素マイナス要素になるのかについて整理したいと思います。各コロニーの性質については各論でまとめておこうと思います。

 

1,「コロニーを建設する」とは

コスト

→標準プロジェクトなら現金17金、カードならチタンでも支払い可能

個人として得られるもの

→建設時ボーナス+トレードが発生した際のコロニーボーナス

環境に与える影響

→トレード体制を組むことへの肯定的評価、盛り上がったコロニーに対する警戒。

特にケレス、トリトンについては、建てた資源の供給がコロニーが立っていない時より大きくなる。

 

(コストパフォーマンスについて)

コストパフォーマンスだけの観点から言えば、コロニーの建設はやや効率の良い行動ぐらいの位置付けに留まります。

1MC産出あたり5MC程度の効率で変換するのが拡大効率として損益分岐点なので、決して悪い行為とは言いませんが、よく考えればわかりますがルナの場合コロニー建設の利益が出だすのは5ラウンド先になります。序盤における17金は称号レースや盤面の制圧、より効率良い拡大行為に割きたいところがあります。

その点、トリトンとケレスは1ラウンド分利益回収が早くなっています。これは鉱物資源が全体的にカードが無くて使えないリスクを含めてコストデザインされているからです。ので、万能なルナと比べて格別に優れているというわけでもありません。

また、産出が安定するかどうかは、そのコロニーへのトレードが行われるかも重要です。その意味で、コロニーを拡大の手段として使う際には、そのコロニーに安定して飛ばれる環境があるかどうかについて判断する必要があります。(各々がトレード体制を組む予定がありそうかどうかの判断。

 

(では、何のためにコロニーを建てるのか?)

個人的には、以下の4つを狙ってコロニーは建てるのかと思っています。上から順にわかりやすい判断要素ですが、多分勝つためには下二つの考え方がより重要。

・「することがない」状況の回避策

もっともシンプルなケースで、手持ちの資金が序盤で余ってしまった、手組的に科学、地球等のタグ条件を満たしてから動きたい場合などは、いったんそこそこの効率でもよいから拡大のためにコロニーを建てておくということは十分に正当化されると思います。

・トレードの効率が他家よりよい

これも比較的わかりやすい例で、自分が交易大使や交易コロニー、スペースポートコロニーあたりを隠し持てているときはコロニーが乱立する環境が望ましいことになるので、自分から積極的にコロニーを建てていく姿勢を示すことが大事です。

・手持ちの資源の他資源への変換

わかりやすいのはフォボログで初期にマイニングコロニーが入ったときや、プレリュードでWASAを使ったときとかにコロニーを建設するカードを引いたときなど、手持ちのチタン(うまく変換できれば高効率で得点、拡大につなげられる資源)を消化する方法としてコロニー建設があるかなと思います。その際は、例えば手持ちのハンドと相談しつつ、ルナやケレスに建設して生産の多角化を図ったり、あるいはトリトンに立ててゴリ押していくということも考えられると思います。

・自分にとって有利な展開に持ち込むため

極端な話、自分が最先端合金を持っているのであれば率先してケレスやトリトンにコロニーを建てるべきです。また、ルナが盛り上がる展開は、場への現金の供給が後半にかけて潤沢になるので、最初の称号や盤面レースはマイルドになり、後半のカードの打ち合いが激しくなる展開になります。

そのような展開が自分にとって有利である場合に、展開を作るために標準プロジェクトでもよいからルナにコロニーを置くということが考えられると思います。

 

具体的には、、、

・ポイントルナ、ビトール等のカードプレイをする企業を使うとき

・強いタグ条件、タグ参照、タグ反応(反重力、AIセントラル、テラガニ、生態ゾーン等)を持っているとき

・(上と被りますが)自分の勝ち筋が相対的に他家より現金を多く必要とするとき(科学連打、地球連打、動植物ビルドいずれも現金が必要な勝ち筋です。)

 

同じことがほかの衛星にも言えます。

(各論で後述)

 

2,具体的なコロニー建設の判断

①ゲームスピードの予想(対戦人数、イベント、企業ラインナップ、メタ)

かっちょい主張を書き散らかしましたが、正直ここが一番コロニー建設にあたって一番大きい要素だと思います。周りの企業とプレリュード、すでにプレイしているカード、動乱環境の場合はイベントなどの様子を見て、コロニー建設が十分にペイする行為かを判断することになります。周りがイベント連打や盤面進出を構えていてゲーム展開が早そうなのであればコロニー建設はしても終了までにそこまで利益的なプレイにならない可能性が高いです。逆に周りが電力産出を重視していたり、最初にドラフトをしていてその時の強そうなカード郡にコロニー建設カードがある場合は、他家の行動を見越してコロニーを建てるのもありでしょう。(その場合は他家に乗り遅れないように標準プロジェクトでコロニーを立てるのも全然あり。)

後はみんなコロニー建てるの好きな感じな場合、1人でゲームをたたみに行く動きはあまり強くないので、そこは無理せずコロニー建設にリソースを割くか、トレード体制を確保しておくのが良いでしょう。

ちなみに、衛星が盛り上がる場合でもコロニー建設で無理に対抗する必要はありません。むしろその場合はスムーズにトレードできる体制を構えるのが大事だったりします。

 

②その衛星の何個目のコロニーなのか

これも衛星によるのですが、1個あることが強いコロニー、2個あると強いコロニー、3個あるとバリ強いコロニーがあります。(例えば、ルナは3つ建設されているとほぼ確実に飛ばれるようになる。トリトンはコロニーひとつだとそこまで強くないが2つ以上になるとかなり強い)自分がそういった強さの分起点となるコロニーを立てられる時は積極的に展開を作りに行くためにコロニーを立てても良いでしょう。

逆にLUNAとかの3つめが強い衛星はひとつ目のコロニーを立てるのにリスクがあるという側面があります。

 

③動乱やプロモ拡張の有無

動乱環境は以下の2つからコロニー建設の強さがマイルドになります。

・できること、強い選択肢の幅が広い

議会の進行やイベントに合わせた動き方を考える必要があるとともに、最初がグリーンラウンドなので盤面を早期に固めるインセンティブもあり、全員がコロニー建設に真っ直ぐ向かう展開に比較的なりにくいです。そもそもコロニー建設カードを引ける確率も単純に下がっていることもあります。

・出来ればカードで拡大したい

政党ボーナスのタグ参照はバカにできないので、MC産出等を伸ばしに行く動き方として選べるならカードを使って産出を伸ばした方が相対的に強いです。