Turmoil分析②~政党とグローバルイベント~
※この投稿は以下のBGGの記事の調査を元に作成しています。
ターモイルで追加になったモジュールのうち、グローバルイベントは展開に大きく影響を与えることになりました。
イベント効果も去ることながら、毎ターン2つ追加される中立の議員も非常に盤面を左右します。
ですので、今回の記事ではグローバルイベント自体の効果は一端脇に置いて、36枚のイベントによって追加される中立議員の数の構成と、各政党について簡単に紹介します。
1,中立議員の分布
政党 | 左上(オープン時) | 右中央(イベント発動1R前) | 合計 |
---|---|---|---|
マーズファースト | 7 | 6 | 13 |
ユニティ | 6 | 7 | 13 |
サイエンス | 7 | 5 | 12 |
ケルヴィニスト | 7 | 5 | 12 |
グリーン | 4 | 7 | 11 |
レッド | 5 | 6 | 11 |
表の上から多い順です。
大きな数の差は無いのですが、初期の政党が緑であること、ゲームの遅延が多発することを踏まえて、グリーンとレッドについては中立の票数が入るのは控えめになっているようです。
また、どちらかというとサイエンスとケルヴィニストはめくりで議席が入り、ユニティとグリーンは議席の行方が読みやすいということもあるようです。
2、政党の特色(右から時計回り)
ケルヴィニスト
ボーナス:熱算出1毎に1金
効果:ラウンド中、何回でも10金で1電力+1熱産出をあげることができる。
効果は標準電気が少し安くなったと考えても便利ですね。全体のコストとしてはカード等で出すよりも3金程度安くなっています。
熱産出をあげている人は集中して議席を入れるべきですが、自分以外火星開拓に興味なしという盤面だと辛くなってしまいます。その場合は議席を1ずつこの政党にいれつつ、影響力は細かくもらいにいく動きをした方が良いのかもしれないです。
条件になっているカードは、コスパはいいものの爆発的に熱産出があがる訳ではないです。幸いにして中立の議員はそこそこ入ってくれるので、盤面及び熱をやっているプレイヤーで結託して、カードプレイヤーにボーナスを渡したくないときに避難所代わりにドミナントを取らせても無難な政党なのかもしれません。
レッド
ボーナス:TRが単独で低い企業に1TRプレゼント
効果:ラウンド中、TRをあげる度に-3金。払えないならそのアクションを行うことは出来ない。
ボーナスはサボった火星の原風景の保全に努めた人に1TRという、特定の1人しか利さないボーナスです。他の政党のボーナスと大きく異なります。
ラウンド中のボーナスも、かなり苛烈です。追加コストが払えないなら、そもそもそのアクションが打てないというのが厄介です。
・8植物払って草配置します。酸素は上げないので3金払いません。
・テラフォーミングガニメデを打ちます。本当は9TR上がりますがお金が無いので5TRだけ上げます。
といった行動もすることが出来ません。
少し脱線しますが、テラフォのアクション(主にカードプレイ)を打つ際の原則は下記の通りです。
1 まずはカードプレイにあたって必要なコストを払う。
2その後カードプレイ及びその効果で誘発される連鎖効果は手番プレイヤーの望む順番で実行して良い。カード上の効果で、実行が不可能な物があれば、それは実行しなくても良い。(例、巨大氷小惑星を海洋1枚しか置けないけど実行することは可能。)
例:巨大氷小惑星を打ち、海洋2枚を配置。相手プレイヤーの極地の藻類の効果を適用して4植物生み出させてから、その植物を焼く。
レッドの効果は、これに次のルールを追加するイメージです。
3 カードの効果ないしはそれに連鎖する効果でTRが上がる場合、アクション終了までに上がったTR×3金を支払う。この支払いを完遂出来ないのであれば、そもそもこのアクションを実行することは出来ない。
少し分かりにくいですが、これも例を交えて説明します。
例:巨大氷小惑星を実行したいが、カードコストを払うと後4金しかない。後12金かかるので、レッド政権では打つことが出来ないか?
→仮に海洋配置ボーナスやイベントによる3金バック、クレディコーの効果等でアクションの効果処理中に12金を準備出来るのであれば、プレイ可能。
他にも、Jovan lantanをクレディコーかヴィトールで打った時とかも行けるという話ですね。
まぁとにかく盤面が膠着すること間違いなしの政党です。
一方で、あと少しパラメタが上がればゲーム終了、というところだと結構無視してゲームを終わらせることは出来ます。厳しいですが。
カードプレイヤーはどうしてもユニティかサイエンスに議席を入れがちですが、適当に議席を足してやらないとゲーム中政権を取らずに終わることもあります。ゲームを畳む動きを阻止する必要がありそうなら、ちょいちょい議席を足しておくと良いでしょう。
条件になっているカードは開発されてない土地を参照したり、木星タグを参照したりと、やりたい放題やっているなという感じです。
グリーン
ボーナス:動物、微生物、植物タグ1毎に1金
効果:緑地を置くたびに4金
ボーナス目当てで政権を取らせると、痛い目に合う政党です。
自分だけが植物をおける等、良いタイミングで政権をとれるといいのですがそうでない場合や対戦相手の金が余っている場合だと、一気に盤面が埋まります。
クレディコーの場合は単に標準で打っても15金、標準テクノロジー持ちだと12金で草を置くことができます。なんだよそれ。。。
条件になっているカードは非常に強力です。どちらもウイルスエンハンサや生態ゾーン、分解者あたりと組み合わせて使いたいですね。。。
ユニティ
ボーナス:地球、木星、金星タグ1毎に1金
効果:チタンの価値+1
ボーナス、効果ともに強く、カードプレイヤーにボーナスラウンドをもたらします。
チタンの価値+1という効果は、チタンをためて一気につかう動きができるのが非常にまずいです。
他の政権のボーナスはそもそも溜める動きができないもの、しにくいものばかりなので。。。
カードプレイヤーはできるだけたくさん政権を取らせる動きをしたいですが、自分がタグで恩恵を得ているのか、それともチタンで恩恵を得ているのか、対戦相手の方が結局自分よりも利益を得ていないか、注意する必要があります。
基本的にはある政党から利益を多く得る人間がその政党を押し上げるべきであり、安易にユニティの覇権に迎合することは危険です。
元々議席も入りやすい政党である上に、大体カードプレイ中心になると、みんながユニティに議席を入れて、それが解散して、またユニティにみんな影響力目当てで議席を集めて。。。というような動きになるので、ゲーム中も2回以上は政権を取っていることが多いです。
盤面型、速攻をかけているプレイヤー同士結託して、ラウンド終了直前でこの政党の覇権を奪えると強いのですが。その場合チタンがたまって腐るので。。。
条件カードは両方とも強いです。影響力を一ターンでに3置きするのはこのカードを使うことによってのみ許される動きです。後、地球タグ参照系、まだ増えるんですか!尊い…
サイエンス
ボーナス:科学タグ毎に1金
効果:ラウンド中1回だけ、10金で3ドローできる。
ハッピーサイエンス3ドローは魅力的ですが、コスパはそこまで良くはありません。科学タグも結構意識しないと集まらないので、意外とボーナスも美味しく無かったりします。
注目すべきは条件となっているカードのうちの、イベントアナリストでしょう。出した後の全てのイベントで影響力が得られるのは恩恵として大変大きいです。
マーズファースト
ボーナス:建材タグ毎に1金
効果:火星上にタイルを置いた時、建材が1貰える。
ボーナスは建材プレイをしている人間は美味しいですが、その他の人間にはあまり多くの収入をもたらさないでしょう。
効果もハッキリいえば地味ですが、海洋配置でも建材が貰えたりするので、どうせならこのタイミングで、ということで盤面が動くことも考えられます。
条件になっているカードのうち、火星メディアセンターは目を引くカードです。議会操作が捗る印象です。
各政党を評価してみて、ユニティとレッドがいつ何回政権を取るかがゲームの展開を大きく左右しそうな感覚が現時点ではあります。