モリさんのボドゲ戦記

勝つためのボドゲブログ

コロニー建設の判断(各論)

各衛星毎の各論です。

総論は分析的に書いたので各論は私見強めで書きます。

 

<産出ボックス系>

1、ルナ

(コロニーの数に左右されがち)

ルナは貰える資源は普遍的な割に衛星の性質はかなりピーキーだと思っています。

コロニーがひとつしか無く、かつ自分で飛ぶか無い場合は流石に投資に見合わないのに対して

2つ立っている場合はトレード体制を組んでいる人からは飛ぶことが検討に入ってくる金額になります。

そして、この衛星の1番の特徴としては、言わずもがなですが3つコロニーが立てば必ず損しない衛星になるという点です。

そのため、ルナだけが盛り上がる展開の場合はトレード体制を組んでも上家にルナカットをされる展開がままあります。この、あまりトレード体制を全員が組んでいないかつルナだけが盛り上がっている展開の場合は、ルナに建てた人間がほぼ金産出として運用をすることになり、場に対しての金の供給もあまり増えない展開になることがあります

また、序盤で自分の手番が来た時に2つ衛星が立っているルナが回ってきたときは、17金ルナを検討すべきではあります。すでに他家2人がルナを建てている場合相当程度リソースを後半に獲得することを狙っていることになるので、自分もじっくりと体制を構えるべくコロニーを建てることを優先するのもなくはないというところです。

(一方で、すでに考えていた手組の方が4金産出以上でるのであれば、そちらを優先しても当然良い。)

 

(リソース変換としての性能)

一方で、金という資源には、どのカードをプレイすることにも使えるという明確な強みがあります。そのため、ルナの活用方法としてのもっとも有効なのは、チタンでコロニーカードをプレイして、現金収入を得るということになると思います。(私はこれが一番強い使い方だと思っています。)裏を返せば、金でルナに立てて金を稼ぐのは、金で金を回収しているので、戦略を縦に伸ばしているだけで、戦略の幅を広げていることにはならず、あまり強くないと言えるでしょう。

 

2、ケレス

(コロニーひとつでも額面は強い)

建設時ボーナスが建材産出+1、トレードボーナスが建材+2なので毎ターン飛ばれるなら実際建材産出+3となります。また、トレードレートも1コロニー建設時のレートとしてはトップクラスの3建材を誇ります。

 

(用途さえあれば)

一方で、コロニー環境そのものが強い宇宙タグの大幅増加もあり、建材タグに対する風当たりが強い環境なので、建材がダブつく展開にならないよう注意が必要です。そこそこのドロー体制が確保出来ている時、既に強い建材タグが何枚かハンドに入っている時にカードを捌くために立てておくのが良いでしょう。

 

3、トリトン

(建設即バックが意外と良い)

他の上段の衛星と異なりすぐに3チタン返却されるのがトリトンです。そのため、コロニー建設建設が拡大のブレーキになりにくく、かつカードによっては一時的に資金を膨らませるために使うこともできる衛星になっています。

 

(単独だと安定、複数だとチタンの争奪戦)

1つしかコロニーが無い場合は衛星としての優先順位はそこまで高くならないです。

その場合は建設した人間だけはトレードすれば2チタンが貰える体制になってくるので他人から飛ばれるリスクは低めになります。

一方で、コロニーを建て合う展開になると、手番差がかなり顕著になります。自分が無理なくトレードできる時に、下家のコロニーに重ねてコロニーを置くムーブが強い衛星の1つなので、底は様子を見て置きましょう。

 

4、イオ

(コスパはトントンぐらい)

毎ターン飛ばれて3熱産出換算と考えると正直何も考えずに建てるには値しない衛星と言っても良いかもしれません。一方で、熱産出は8という閾値がある資源になるので、コロニーを建てることや、2Rに1回トレードに行くことで8という数字がコンスタントに出せるようになるのであれば、建設することに意義が出てくると思います。

 

(勝手にたまる熱)

放置されていてもゲーム中に少なくとも16熱ぐらいは生み出していることが多いことや、コロニーを置く選択肢が少し狭まっていることも合わせて、このコロニーがあるとゲーム終了がやや早まる傾向にあると思います。

 

5、カリスト

(マイナーなジャンプ先、活用方法が問われる)

たいていコロニーも建てられないまま、劣化イオと化していることが多いですが、それゆえにマイナーなジャンプ先としての活用方法はあります。2隻船を持っているときや、人気なコロニーにみんな殺到するような場の時に、カリストへのコロニー&トレードを合わせて6電力を確保して、電気酸素や物理学、電力インフラなどなどと合わせて使う動きは戦略上の重複を避ける観点からかなり強い動きです。

一番良い組み合わせはハイテク研究所との合わせで、これで参照枚数を増やしてドローするとかなりスカる確率が減ります。

(勝手にたまる熱その2)

こちらも電力として使う人がいなければ1R先の熱として16熱ぐらい供給することがあるため、ゲーム終了を少し早める影響を与えます。

 

6、ガニメデ

(建設タイミングが難しい)

建てて自分だけで飛べれば4植物産出相当なので、実際に盤面への影響力をそれなりに持っている衛星ではあるのですが、全体がトレード体制を組んでいる盤面では割とカットの憂き目にあいがちな衛星でもあります。

最初は放置しておいて、後手番の時にある程度溜まった植物を回収する際についでにコロニーを建てて、そのまま植樹につなげるのが一番良いのですが、その手組をしているときにも植物を焼かれるリスクがあったりと、なかなか悩みどころが多い衛星(というか資源)になっております。

 

(ゲームをたたむ側で置きあえるとよりよい)

酸素を上げるための植物は瞬発的にカードで引っ張ってくるのには限度があるので、固定で植物を出す手段としてガニメデは非常に優秀ではあります。

盤面をやっている人間が二人いるのであれば、その二人でコロニーを置きあえるとゲームへの植物の提供がはかどり、結果として勝者を絞る動きを作ることもできるように思います。

 

<乗せもの系統>

〇自分だけの飛び先として運用することを目指す

乗せもの系統のコロニーが出ているときは、その衛星の利益を独占することをイメージして動くのが最も望ましいです。具体的には、自分でやろうと思っている乗せもの系統についてはドラフトの時に意識的にカットをしていく等の動きを合わせると後手番時のトレードや2隻目の運用がしやすくなります。

ドラフトの方向も大事で、下家に対してカードを回す場合はさほど問題にならないことも多いです。

 

7、エンケラドゥス

(数を用意しやすい衛星)

乗せもの系統の衛星の中でもエンケラは建設時及びトレード時の伸びがよろしく、一つコロニーがあるだけで毎ターン3微生物を供給することができます。3ずつ出るというのがミソで、点数系統の微生物や硫黄細菌との相性はかなり良い一方で、グロパラを触る微生物との相性は実はあまりよくありません。微生物を2つ構えてコロニーボーナスとトレードの収益とで分割するなど、工夫が必要になります。とにかく数が生み出しやすいので、早めに集め始められるのであれば見切りでエキセントリック(偏心王)とかを立てても良いと思います。

 

(とにかく硫黄細菌と金星昆虫を警戒すべし)

エンケラ場の硫黄細菌はそれだけで大量の金を引っ張ってくることができるので、十分に警戒してうち回しをする必要があります。

一方で、自分がほかの金星系統の動物微生物を持っている場合は、敢えてどれかのカードを流して金星を上げさせる動きをすることも重要です。特に下家に先に金星昆虫を流しておいて自分が硫黄細菌を構える動きとかはかなり強いです。

 

8、タイタン

(正直タイタンシャトルだけ警戒していれば良い)

タイタンシャトルだけ警戒しておけばあまりこの衛星を強く意識する必要は無いかなという印象です。もちろん第二の飛び先として浮遊ハブ辺りと組み合わせて使うのが弱いと言うつもりは無いですが如何せん拡大に使えていないのであんまり強くない印象。

コロニー建設自体何らかのリソースを切って他の拡大行動を止めることになるので、出来れば拡大方向にも寄与するものの方が良いのかなーという私見です。

また、タイタンを絡めて滞空卿をとる動きとかも考えられますが、これもタイタンシャトルとか金星飛行船団等のカードを絡めていない限りかなりブレーキをふむ行動になってしまうので厳しいという印象です。

 

9.ミラン

(ドローと得点。それは開拓者の希望)

建設とトレードによって動物を獲得でき、コロニーボーナスはドローというかなり派手な衛星となっております。タイタンと違ってコロニーボーナスでドローを引っ張ってこれるので得点を稼ぎつつ拡大にも寄与できるのが素晴らしい。

 

(とはいえ飛ぶタイミングが難しい)

ので、自分だけのジャンプ先として愛玩動物あたりで構えている時は置くのは良いのですが、結局はすでに盛り上がっているコロニーへのジャンプが重要になり、飛ぶタイミングを失ったまま他家に動物を出されて攫われるみたいなことがよく置きます。

できれば火星動物園のように動物を拡大の要素にできるものを絡めるか、最速で1点動物を目指して早めにおけるようにできるとよいでしょう。

 

閾値を超える工夫があるとより良い)

1コロニーだけではトレード時のボーナスが1にとどまってしまうので、うまみがやや少なくなってしまいます。ので、リサ子やスペ子を使ってコロニーを重ね置きするとドローももらえる動物も増えてつよつよになります。あるいは交易系のカードでトレードボーナスを2にするのもまたそれなりのインパクトになります。